この記事は2016年10月29日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。
コラム『おいしい おしゃべり』VOL.36 2016年10月号
かきもちは「もち米」から作る
まだお正月には少し早いですが、お供え餅を乾燥させて揚げたかきもち、おいしいですよね。
不揃いな大きさと、ゴツゴツした食感、醤油がしみているところと、そうでないところ。
誰もが好きな「おふくろの味」や「おばあちゃんの味」ではないでしょうか。
かきもちとは、餅を薄く切って乾かして焼いたもので、揚げれば揚げかきもちとなります。
かきもちは「もち米」で作りますが、煎餅は私達が普段食べているお米「うるち米」で作りますので食感も違ってきます。
古くから食べられていた「かきもち」
お正月にお供えした鏡餅には神様が宿るといわれ、そのありがたいお餅を刀や包丁で切るのは縁起が悪いと嫌い、手で欠いたことが「かきもち(欠餅)」の語源です。
また、槌(つち)で割ったりもしました。
「割る」行為も「開く」と表現され、鏡餅を開く日だから鏡開きです。
かきもちを「おかき」とも呼びますよね。
単なるお上品な言い方なのか、それとも方言の「おっかく」かもしれません。
奈良時代には、祝いごとの際に神様に餅を供え、儀式のあとにその餅を割って食べたとされています。
そもそも、お供えした餅は、捨てずに食べようと思うのが、今も昔も変わらぬ主の思いです。
食べ物を捨てるなんてもったいないし、ましてや神様にお供えした物を捨てるなんてバチがあたるし、逆に食べればごりやくがある。
と言う事で、自然と乾燥したお供え餅をさらに火の通りを良くするために小さく砕き、焼いたり揚げたりして食べたのだと思います。
だとすると、神様に餅をお供えした時代には、既にかきもちは存在していたのだと想像します。
豊臣秀吉の大好物だった「かきもち」
それと、かきもちは豊臣秀吉の大好物でした。
太閤となっても常備しておき、間食に食べていたそうです。
出世して偉くなって好きな食べ物を自由に食べられる身分になっても、手放せない美味しさだったのでしょうね。
「あれを持ってこい。ないのか?きらすなといつも言ってるだろう」
どこかの家でも聞こえてきそうですよね(笑)
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お茶のお共に是非どうぞ。
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