この記事は令和3年(2021年)4月6日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。
流行スイーツの歴史に名を刻んだマリトッツォって、どんなお菓子?
流行スイーツには、ラスクやバウムクーヘンのように既に知っているお菓子と、流行をきっかけに初めて知るお菓子があります。
2021年の今、SNSでも映えているスイーツ『マリトッツォ』は、初めて耳にしたという方が多いのではないでしょうか?
マリトッツォは、イタリアのラツィオ地域の定番デザートです。
ラツィオ州はイタリア共和国の中部にある州(州都はイタリアの首都であるローマ)です。
小麦粉、卵、蜂蜜、バター、塩を原材料としたブリオッシュのようなお菓子を焼き上げ、切れ目を入れてたっぷりの生クリームを詰め込みます。
ラツィオ発祥とされ、その起源は古代ローマ時代にまでさかのぼると言われます。
もともとは、シンプルな素材で作られ、形も小ぶりな丸型ではなくもっと大きな物でした。
松の実、レーズン、蜂蜜、ラード、オレンジピール等と、時代とともに姿形が変わり現在の生クリームがたっぷり入ったマリトッツオになりました。
また、地域によって、丸型、細長、三つ編み型と色々なマリトッツオがあるようです。
味も甘い系だけでなく、塩辛い系もありストリートフードや宅配に人気です。
古典的なレーズン入りが残る地域もあるようです。
マリトッツォの名前の由来は?
マリトッツオは、生クリームがたっぷりな見た目も印象的ですが、名前の由来にも特徴があります。
『マリトッツオ』(maritozzo)は、イタリア語で「夫」という意味の「marito」からきています。
3月の第一金曜日に男性から好きな女性にマリトッツォを贈る習慣があり、時には指輪をマリトッツォに隠してプレゼントすることもあったそうです。
そう言われると形が宝石箱に似ていますね。
イタリアでは長い歴史のあるマリトッツオですが、私にとっては今回初めて知るお菓子となりました。
まだまだ世界中には知らないお菓子がたくさんあるのでしょうね。
日本でも3月の「ホワイトデーにはマリトッツォを贈る」というのが流行るかもしれませんね。
当店のマリトッツォ ※期間限定につき販売終了いたしました。
当店でも、期間限定でマリトッツオを商品化いたしました。
新鮮自然卵でこねたブリオッシュに生クリームをたっぷりサンドしました。
ブリオッシュに生オレンジのしぼり汁をしみこませているところが当店のマリトッツォのこだわりです。
ぜひ、イタリア伝統の味をご賞味下さいませ。