コラム

かきもちのルーツ⑤

この記事は2021年1月16日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。

コラム『おいしい おしゃべり』VOL.87 2021年1月号

 

明けましておめでとうございます。

今年の干支にちなんで、牛のようにこれからもコツコツ努力を積み重ねて参ります。

何卒宜しくお願い致します。

 

かきもちの歴史は古く、そして今も愛されている

今回で最後となります「かきもちのルーツ」シリーズ。

かきもちの始まりは、奈良時代に神様にお供えした鏡餅を手で欠いて焼いて食べたのが始まり、という説から、更には米の始まりである縄文時代にまで話は遡りました。

 

かきもちは奈良時代に始まった説

奈良時代に、神様にお供えした鏡餅を欠いて食べたのが、かきもちの始まりではないか?

 

かきもちは古墳時代に始まった説

古墳時代に、元旦に神様に鏡餅をお供えすれば幸福になるという「お供え餅の始まり説」の頃が、かきもちの始まりではないか?

 

かきもちは縄文時代に始まった説(わたしの説)

縄文時代に、米、火、器という、かきもち作りに必要な材料が既にそろっているこの頃が、かきもちの始まりではないか?

 

 

真実を知る事は大変難しいですが、かきもちはとても古くからある食べ物だという事だけはわかりました。

そして人類が月へ行く時代になった今でもかきもちはとても愛されている事も事実です。

その理由は、原料である米が身近である事と、何と言っても美味しいからだと思います。

 

 

鏡開きとは?

さて、1月は鏡開きの月です。

鏡開きとは、お正月にお供えした鏡餅を下げて雑煮、汁粉、かきもち等にして食べる行事です。

無病息災を祈り、感謝します。

地域や風習によって鏡開きの日が異なります。

 

川口神社とお供え餅

鏡餅といえば、山口製菓舗ではその昔から川口神社(千葉県銚子市川口町)へお供えする餅を作って参りました。

山口製菓舗の発祥の地は川口町であり、清川町へ移転するまでお供え餅の製造は続きました。

和菓子屋から始まった山口製菓舗では、創業当時から餅を作っており、お正月には鏡餅を作り小売りしていました。

3合、5合、1升、1升5合、2升と小さく可愛らしい鏡餅から大小ありました。

昔は、神棚荒神様(こうじんさま)床の間玄関等、家中の色々な場所にお供えしていましたから、鏡餅の大きさも大小あった訳です。

ご商売屋さんでは、その当家ごとに大事な場所があり、例えば、我が家では、工場の窯の上にもお供えしています。

川口神社には、お正月と大潮の時季に3升の特大サイズの鏡餅を作りお納めしていました。

糯米や道具をお清めしてお作りしていました。

 

市販の餅を自家製風に焼くコツ

昔は、お餅といえば季節商品でしたが、今ではいつでも市販されていますから食べたい時に手軽に食べる事ができますね。

市販されているお餅を、自家製したようなお餅の風味を出す方法を一つお教えしますね。

市販されているお餅を小袋から出して30分位放置しておきます。

すると細かいヒビが入ります。

この状態で焼くとヒビの部分が香ばしく焼けて、自家製したお餅のような食感と香ばしさを味わう事ができます。

ぜひ一度お試し下さい。

当店では、国産糯米を使って作った「かきもち」が大人気です。

ぜひ、こちらも合わせてご賞味下さいませ。

という事で、「かきもちのルーツ」をお開きにしたいと思います。

 

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山口由美子

大正3年創業 山口製菓舗 専務。1967年生まれ、おうし座。生まれも育ちも千葉県銚子。 趣味はギター弾き語りです。宜しくお願い致します\(^o^)/

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