コラム

銚子版バインミー銚子バーガー

この記事は2016年9月21日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。

 

コラム『おいしい おしゃべり』VOL.35 2016年9月号

バインミーとは?

「バインミー」ってご存知ですか?

お客様や知り合いの方に毎日毎日聞いたところ、その全員から「知らない」という返事が返ってきました。

皆様はご存知でしょうか?

少し前になりますが、テレビでバインミーを紹介していました。

まだ日本では珍しいバインミーの専門店ができたとのことです。

バインミーとはベトナム語で“パン”という意味です。

フランスパンに具材をはさんだパンです。

これだけ聞くと、珍しくも何ともない、ただのサンドイッチですよね。

では、テレビでわざわざ取り上げられる程のバインミーの特徴を分析したいと思います。

まず、フランスパンは、やわらかめ。米粉を混ぜるのが本場式です。

誰が言ったか、「ベトナムのフランスパンは世界一おいしい」と聞いた事があります。

フランスパンなら本場フランスじゃないの。

と思いますよね。

ベトナムは昔、フランスの植民地だった為、パン食の文化が根付きました

そこへ、手に入りやすい米粉を混ぜ、やわらかい独特のフランスパンが生まれたようです。

そこに、パテ、魚、肉、野菜、香草などの具材をはさみます。

野菜には、人参と大根のピクルスが一般的です。

これは酢と砂糖で味付けした日本の“紅白なます”そのものです。

この辺でだいぶバインミーの特徴が出てきました。

ですが、ホットドッグにもザワークラウト(酸っぱいキャベツ)をはさみますから、パンとピクルスの組み合わせは珍しい事ではありません。

 

バインミーの最大の特徴は魚醤!

それよりも、バインミー最大の特徴はなんと言っても、味付けにあります。

その味付けに使用される調味料の名前とは、ズバリ!!「魚醤」です。

この魚醤こそが、バインミーの最大の特徴であると私は感じました。

バインミーの具材は、レバーパテ、魚、肉、紅白なます、香草と、どれもクセの強い食材です。

これらの味を見事に調和させているのがこれまたクセの強い魚醤なのです。

 

私流にアレンジしたのが『銚子バーガー』の誕生!

さて、これをヒントに、当店のイワシサンドに、紅白なますをサンドし、魚醤で味付けしてみました。

たっぷりの魚醤にイワシを浸ける事一週間。

そのあと、天日で丸一日干します。

結果は大正解!

イワシのパンチと紅白なますの甘味、酸味、そしてザクザクとした歯触りが、想像通りの美味しさでした。

香草には、パクチーが一般的ですが、当店では、

銚子産キャベツ、銚子産レタスなどをサンドしています。

また、美味しくしている一番の理由として、

やはり、パンがあります。

脇役のようで、主役、主役のようで、脇役なパン。

外側は香ばしく、底部分はもちもち、中はふあふわ。

これぞ、当店の長い歴史のあるコッペパンの特徴です。

 

銚子のパン屋が焼いたコッペパン、

銚子産人参、銚子産大根、銚子産キャベツ、銚子産レタス、銚子産トマト、

そして、メインのイワシ。

もうもう、銚子づくしなのであります!

魚と野菜と醤油の町、食文化の高い銚子ならではの銚子版バインミー、名付けて「銚子バーガー」をぜひ、一度お試し下さい。

 

銚子バーガー

 

山口由美子

大正3年創業 山口製菓舗 専務。1967年生まれ、おうし座。生まれも育ちも千葉県銚子。 趣味はギター弾き語りです。宜しくお願い致します\(^o^)/

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