この記事は2016年8月27日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。
コラム『おいしい おしゃべり』VOL.34 2016年8月号
太陽の恵み トマト甘食
ある日、銚子商業高校の石毛宏幸先生が農業用の大きなカゴを抱えてご来店されました。
「これで何か作れませんか?」
カゴの中には、採れたての新鮮なトマトがぎっしり入っていました。
銚子のウッド村ファームさんで収穫された規格外のトマトとのことでした。
私はいつも見ているテレビ番組を思い出し、規格外の食材で何か作りだそうとは、とてもイカした発想だと思いました。
規格外と言っても新鮮で美味しいトマトです。
それにお菓子に加工するなら大きさの大小は関係ありません。
「規格外ってこんなに出るんだなぁ、もったいないなぁ」と思いました。
早速、鮮度が落ちる前にピューレ状に加工し、お菓子やパンの素材として万能な状態に整えました。
その後、銚子商業高校の生徒さん達と相談し、トマトを使って甘食を作る事に決めました。
甘食は、昔から日本で食べられてきているお菓子で全国的にも知られています。
その甘食に、銚子で採れたトマトを練り込んで商品化すれば、銚子の美味しいトマトもPRできると考えたからです。
それに、栄養豊富なトマトをお菓子にする事でいつでも気軽に美味しくトマトの栄養が摂れる、という利点もあります。
甘食は、当コラムの第13号「昔懐かしい甘食」(2014年3月)で取り上げています。
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昔懐かしい甘食
この記事は2014年3月19日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。 コラム『おいしい おしゃべり』VOL.13 2014年3月号 甘食も南蛮菓子の仲間です! 『お ...
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甘食は、通常、小麦粉、砂糖、卵、バター、水で作ります。
ここへトマトを加えますが、トマトは水分が多いため、水を一滴も使用せず生地を作っていきます。
つまり、トマトの水分だけで生地をこねるわけです。
焼き上がりは、トマト成分の効果でしょうか、とってもふわふわで、ほんのりとしたトマトの酸味とやさしい甘さの美味しいトマト甘食が完成しました。
トマト甘食1個に約1/2個分のトマトが入っています。
地元の新鮮なトマトで作った栄養たっぷりの『トマト甘食』
※追記:現在イベント限定での販売となっております。
経産省の視察会でもお召し上がり頂きました!
2016年7月30日、林幹雄 経済産業大臣(当時)と経済産業省の幹部が視察に来られました。
その際、トマト甘食をご試食頂き、称賛を頂きました。