この記事は2014年1月17日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。
コラム『おいしい おしゃべり』VOL.11 2014年1月号
銚子銘菓『木の葉パン』
新しい年がスタートしました。
今年も何卒宜しくお願い申し上げます。
新春初のお菓子は、銚子繁栄の願いを込めて、銚子銘菓木の葉パンのお話です。
木の葉パンとは、木の葉の形をした焼き菓子で、小麦粉、砂糖、鶏卵を主原料とした生地を木の葉型で象り焼き上げます。
良質材料で作り、栄養価も高く、口に入れるとやさしく解け、懐かしい味の素朴なお菓子です。
赤ちゃんの手にも持たせやすい形状ですし、ご年配のお茶請けにも人気、食欲のない時の軽食にもおすすめです。
昔から銚子で親しまれている木の葉パンですが、全国的にはあまり知られてない為、市外のお客様には、「サブレより軟らかく、玉子パンのような感じです。」と説明させて頂いております。
木の葉パンは南蛮菓子の子孫
私は最近、佐賀名物の「丸ボーロ」が、木の葉パンに近いと思っています。
どちらも元を辿れば南蛮菓子で、小麦粉、砂糖、鶏卵は、菓子の基本主原料である為、全国に似たお菓子がある事は何も不思議な事ではありません。
佐賀の丸ボーロは地元老舗菓子屋が競り合って全国的銘菓にまで育てあげたと言われますが、銚子の木の葉パンも有名になれば嬉しいです。
-
郷愁を誘う玉子ボーロ
この記事は2013年8月17日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。 コラム『おいしい おしゃべり』VOL.6 2013年8月号 ボーロも南蛮菓子 前回は、ポルトガルやスペインか ...
続きを見る
伝統ある『木の葉パン』
当店の木の葉パン作りは先々代が作っていた戦前にさかのぼり、義母が嫁いだ頃は、丸いガラス瓶の中から「木の葉パン」を小分けし、紙袋で売っていて、「ぶっきり飴」「梅干し飴」「フィンガービスケット」等の量り売りと一緒に繁盛していたそうです。
当時の木の葉パンは今よりも固めでした。
やわらか嗜好に合わせて木の葉パンも進化してきたのです。
まさに「伝統とは、改革の連続」です。
当店では、長年かけて研究してきたパン酵母を使った木の葉パンの開発に成功しました。
パン酵母は重曹やベーキングパウダー等の膨張剤と違い、酵母菌が生きている為、その扱いはとても繊細です。
生地に含まれる糖分が多過ぎると酵母菌が死滅してしまいパンが膨らみません。
苦節12年、失敗の連続の末、固い信念で作り上げた軟らかい木の葉パンです。
2種類の『木の葉パン』
当店には2種類の木の葉パンがありますが、この度、更に美味しくなりましたのでご紹介させて頂きます。
普通の木の葉パンの方は玉子パン(玉子ボーロ風)に近く、卵の濃厚なコクと牛乳の爽やかな香り、優しい甘さが特徴です。
一方、蜂蜜木の葉パン(丸ボーロ風)は、さらに蜂蜜を増量し、しっとりとした食感と昔ながらの懐かしい風味をお楽しみ頂けます。
今回の改良で、それぞれの木の葉パンに、より特徴が出せた分、お選び頂く楽しみが増えたと思います。
そして、山口製菓舗は今年創業100年という事で、感謝の気持を込めて、今年一年間、木の葉パンを一袋に一枚ずつ増量サービスをさせて頂きます。
(店舗により実施が遅れる場合があります。増量シールが目印です)
さらに美味しくなって、しかもお得になった木の葉パンを是非、お試し下さいませ。午年だけにウマいよ。
(おあとがよろしいようで^^)
天然酵母で作っています。
銚子銘菓 木の葉パン
-
竹久夢二ゆかりのお菓子①
この記事は2016年6月9日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。 コラム『おいしい おしゃべり』VOL.32 2016年6月号 竹久夢二ゆかりのお菓子 「待てど暮らせど来ぬ人を ...
続きを見る
-
竹久夢二ゆかりのお菓子②
この記事は2016年7月10日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。 コラム『おいしい おしゃべり』VOL.33 2016年7月号 竹久夢二ゆかりのお菓子『木の葉パン』 前回に引 ...
続きを見る
-
ヤマサ醤油とコラボ醤油木の葉パン
この記事は2017年5月18日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。 コラム『おいしい おしゃべり』VOL.43 2017年5月号 ヤマサ醤油とコラボ『醤油木の葉パン』 この度、 ...
続きを見る
-
二つのタマゴパン
この記事は2020年8月5日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。 コラム『おいしい おしゃべり』VOL.82 2020年8月号 当店の一つ目のタマゴパン『サンオレ』 皆様は「タ ...
続きを見る