この記事は2020年4月15日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。
コラム『おいしい おしゃべり』VOL.78 2020年4月号
「くさや」の乳酸菌がすごい!
伊豆諸島の名産品に「くさや」という魚の干物がありますよね。
独特の匂いと旨味があるそうですが、実は私はまだ食べた事がないのでその時を楽しみにしています。
くさやの製法は、開いた魚を「くさや液」に浸した後、水で洗って干します。
「くさや液」は、グレー色に薄桃色を混ぜたような独特の色をしています。
ところが、この「くさや液」は、元々はただの塩水だったそうです。
当時、塩は年貢に納める貴重な品だった為、塩水を捨てずに塩や水を足して使い回しているうちに発酵し「くさや液」になったそうです。
また、くさやは普通の干物より日持ちする事や、くさや作りをしている女性達の手がすべすべだったり、傷が早く治る事などに注目する研究者もいて、「くさや液」には乳酸菌などの有益な微生物がいる事がわかっています。
うなぎのタレ方式で作りこまれた「くさや液」は相当貴重な物である為、嫁入り道具や家宝となったりしました。
こんな素晴らしい魔法の液を私も欲しいと思いましたが現実的でないので、食べ物を漬け込んで、体に良くて、その家々の秘伝の味があり、嫁入り道具となる。
これは、まさに「ぬか床」と同じという事に気づきました。
ぬか漬けを続けるためのポイント♪
「ぬか漬け」が体に良いとわかっていても、なかなか持続しないという経験はありませんか?
今、ぬか床を持つ家庭がどれ位あるかリサーチしてみたい気もしますが、ぬか床を持ち続けられない最大の理由は、「毎日かき混ぜる手間」「ぬか床の管理」ではないでしょうか。
この対策として良い方法があります。
キッチンのメインの場所に置く、という事です。
(メインと言っても、忘れ去られない程度の場所でOK!)
隅っこに片づけたり、冷蔵庫に入れると、運んできて作業するのがつい面倒になります。
いつも目の前にあれば、フタを開けてちょちょいと混ぜるだけ。
特に冷蔵庫に入れるとぬか床が冷たくて手を入れたくなくなります。
(夏場だけは冷蔵庫に入れると便利です)
それと、容器の一杯までぬか床を作らない事。
かき混ぜる時にぬかがこぼれてキッチンが汚れる事がストレスになり作業が嫌いになります。
容器の6分目位までにしておけば、フタを開けてスピーディに作業できて楽です。
乳酸菌を多く含む食品を毎日食べる!
乳酸菌は、腸内環境を整えてくれます。
腸を元気にすると免疫力が上がります。
他にもダイエットや美肌にも関係していると言われています。
乳酸菌を多く含む食品は、ぬか漬け、ヨーグルト、味噌、キムチ、塩麹などです。
この中では、ぬか漬けは作りやすく管理しやすい方だと思います。
その上、色々な野菜を素材にできるので味も飽きないと思います。
ぜひ、ぬか床を作って元気な腸と高い免疫力を手に入れて下さい!
私のぬか床です♪