この記事は2016年4月16日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。
コラム『おいしい おしゃべり』VOL.30 2016年4月号
サブレとラスクの違い
お店に立っていまして、意外と頻繁にご説明させて頂いているのが、「サブレとラスクの違い」についてです。
たまたま当店で、「醤油サブレ」と「しょう油ラスク」がある為、混同されすいのかも知れません。
サブレとラスク、どちらもカタカナ三文字ですしね。(笑)
サブレとは?
サブレはフランス語で「砂で覆われた」という意味です。
小麦粉、バター、砂糖、卵が主原料です。
日本では、生地を薄く伸ばし、型で抜いて焼き上げた物が多く、土産菓子でも良く見かけますよね。
その名の通り、サクサクした歯触りと砂のようにホロホロ崩れる食感が特徴です。
ラスクとは?
一方、ラスクは英語で、二度焼きしたパン(菓子とも言う)の事です。
パンを焼いた物がラスクですから、原材料は「パン」になります。
パンの基本原材料は、小麦粉、パン酵母、塩、水です。
基本原材料で作ったパンをリーンなパンと言い、フランスパンやドイツパン等のハード系食事パンがそれです。
ここに砂糖、卵、油脂、乳製品等の副材料を加えたパンをリッチなパンと言い、日本の菓子パンはこちらになります。
一般的にラスクを作る場合は、フランスパンや食パン等のリーンなパンを使いますが、最近ではメロンパンやクロワッサンのラスクもあります。
当店は「しょう油ラスクでがっちり!!」
そういう当店でも、コッペパンを使ってラスクを作っています。
そうです、TV「がっちりマンデー!!」にも登場した「しょう油ラスク」です。
サブレとラスクの原材料と製法の違いは?
ここで、サブレとラスクの原材料を比較してみます。
サブレは、バター等の油脂や砂糖、卵が入っていますが、一般的なラスクの場合は、ごくシンプルな原材料で作られていて、パンそのもの自体には油脂や砂糖、卵がほとんど入っていません。
ただ、トッピングにアイシング(卵白と砂糖で作る)やバターが使われる事が多いです。
製法を比較してみると、サブレは小麦粉やバター、砂糖、卵等を混ぜて、一度で焼き上げますが、ラスクは一度焼いたパンをスライスしてから味付けし、もう一度焼いて仕上げます。
二度焼きがラスクの特徴
前述した一般的なラスク以外では、カステラやバームクーヘン等のお菓子のラスクも登場しています。
また、日本ではパンはパン酵母(イースト)を使った物を言いますが、外国ではパンもお菓子の仲間でイーストを使ったお菓子もあり、パンとお菓子の境界線が明確でない事から、「ラスクはパン」とは限らず、“二度焼き”するという製法がラスクの最大の特徴と言えます。
食感は、どちらもサクサクですが、少し種類の違ったサクサクです。
サブレもラスクも水分を飛ばして焼き上げている為、日持ちが良いです。
当店の得意な「サブレ」と「ラスク」
当店では、いわしサブレ、醤油サブレ、しょう油ラスク等をご用意致しております。
是非、その違いを食べ比べてみて下さいね。
また、サブレについては、VOL.10「サブレと仲間たち」でも、おしゃべりさせて頂きました。
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サブレと仲間たち
この記事は2013年12月20日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。 コラム『おいしい おしゃべり』VOL.10 2013年12月号 ビスケット、クッキー、サブレの違いは? ど ...
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