コラム

菜の花団子と菜種御供大祭のお話

この記事は2013年3月22日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。

 

コラム『おいしい おしゃべり』VOL.1 2013年3月号

菅原道真と菜種御供大祭と黄色い団子

こんにちは!受験シーズンが終わりました。

受験と言えば、とりあえず外せないのが合格祈願ですよね。

学問の神様で有名な菅原道真すがわらみちざねまつられている道明寺天満宮どうみょうじてんまんぐう(大阪府藤井寺市)では、道真の命日(新暦)にあたる3月25日に、黄色い団子が参拝者にふるまわれます。

菜種御供大祭なたねごくうたいさいと言います。

左遷された道真が九州の大宰府に向かう途中、道明寺に居る伯母の覚寿尼かくじゅにを訪ねた時、辺り一面には菜の花が咲いていました。

心中を察した伯母は、道真の好きな梅の実をかたどり、春の訪れを感じさせる菜の花の黄色い色をした団子を作りました。

それから伯母は毎日、陰膳かげぜん(その人の無事安全を祈って留守宅で供える膳)を据えていましたが、その団子を食べると病気が治ると言われ参拝者がこぞって求めたそうです。

今でも、毎年この日になると、神前に供えられた団子を頂くと、病気が治るという事で多くの人が参拝します。

菜種御供大祭は別名「河内かわちの春ごと」とも呼ばれ春を告げる行事として親しまれています。

団子はクチナシの実で黄色に染められます。

一緒に、菜の花と梅の花が供えられます。

大阪までは行けないので、どんな感じか作ってみました。

作り方は簡単です。こねて、丸めて、ゆでるだけ。\(^o^)/

 

レシピ

材 料

・白玉粉 100g

・くちなしの実(ティーバック) 1個

 

step
1
くちなしの実(ティーバック)を水90ccに浸す

ティーバックタイプはポンっと水に入れるだけで簡単便利♪

黄色くなったらOKです!

 

step
2
白玉粉に水を加えながらこねる

ボールに白玉粉100gを入れ、黄色くなった水を少しずつ加えながらこねていきます。

ボールの下にぬれ布巾を敷くとすべりにくくこねやすいです。

(私はやりませんでしたが^^;)

いわゆる耳たぶの固さになったらOK♪

 

step
3
生地を丸める

直径2cm位の大きさに丸めていきます。

時々笑顔も忘れずに^^

全部で15個位できます。

 

step
4
ゆでる

沸騰したお湯に入れて、浮き上がったら、更に1分ゆでて、冷水に入れ、ザルにとります。

※生地によってゆで加減が異なります。心配な場合は1個ゆでて固さをみて下さいね。

 

step
5
もりつけて出来上がり♪

積み重ねると団子らしいですね。

ぷにぷにでやわらかいので、積み重ねると横に広がってあの白玉独特の形になります。

ぜんざいもおすすめです!

私は、道真の好きな梅にこだわり、梅あんを乗せ、梅の形に盛付けました。

黄色と桃色がきれいでしょ♪

梅あんの作り方

白あんに、梅干しを混ぜます。私は梅シソを入れました。

甘さが足りない時は、お好みで砂糖やハチミツを加えて下さいネ♪

白玉粉に砂糖を入れてこねると、やわらかさが長持ちします。

嬉しい効能♪

美味しいだけでは物足りない!・・・で、効能を調べてみました。

クチナシの乾果かんかは、漢方薬で山梔子さんししと呼ばれ、胆汁分泌の促進など様々な効果があるそうです。

また、もち米で作られる白玉粉は体を温める働きがあり、冷え症改善に有効とされています。そして、消化吸収が良いので、胃腸に負担をかけません。ゆでた白玉は、ふわふわ、つるるんとして美味しいです。

 

驚いた事に、二男が菅原道真と誕生日が一緒でした。子供達が学問の神様にそっぽを向かれませんように・・・祈りながら私は、ぜんざい、それから折角なので道真の好きな梅にちなんで、梅あん(白あんに梅干、シソを混ぜる)をこしらえ頂きました。雑煮でも、みたらし、黒蜜きなこでも美味しそうです。とても素朴な自然素材だけで作った春のスローフード、菜の花団子のご紹介でした。(^^)またみてね~♪

 

山口由美子

大正3年創業 山口製菓舗 専務。1967年生まれ、おうし座。生まれも育ちも千葉県銚子。 趣味はギター弾き語りです。宜しくお願い致します\(^o^)/

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