コラム

復活祭のお菓子コロンバ

この記事は2013年4月16日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。

 

コラム『おいしい おしゃべり』VOL.2 2013年4月号

コロンバのお話

今回は復活祭のお菓子コロンバをご紹介します。

復活祭とは十字架にかけられて処刑されたイエス・キリストが三日目に蘇った事を祝福する記念日で、キリスト教にとってクリスマスと共に大切な日です。

英語ではイースター、フランス語ではパックと言います。

時季的にはちょうど今頃、春分の日以降の最初の満月の次の日曜日、ですので毎年変わります。

大イベントを心待ちにするヨーロッパの人達にとって、暦に従って日程が決まる復活祭は、本格的な春到来、といった感じでしょうか。

風習は場所によって様々ですが、イタリアで欠かせないのがこのお菓子、コロンバです。

お菓子と言っても、酵母を使っていますので正式にはパン。

日本では発酵菓子と言います。

コロンバとは鳩の意味で、愛と平和、幸せ、復活の象徴です。

ちょうど鳩が羽を広げて羽ばたいている姿のような型に入れて焼き上げたコロンバを、夕方のティータイムや朝食に食べるのがイタリアでの復活祭の習わし

ところが、このコロンバ型を随分探したのですが、とうとう見つける事ができず今回は花型で代用しました。

同じイタリアの伝統菓子パネトーネは最近日本でもクリスマスになると良く見かけ、ケーキ型も充実していますが、コロンバはまだまだのようです。

是非、製菓道具屋さんで新アイテムとして備えてもらえると嬉しいです。

さて、肝心のレシピですが、幾つかの製法を参考にしました。

共通点として、たっぷり卵の生地(ブリオッシュ)に、ドライフルーツ、木の実を入れ、上部にメレンゲとフロストシュガーをトッピングしたパン、という感じです。

特にオレンジピール、アーモンドを強調させるのが特徴のようです。

 

レシピ

 

材料

  • 強力粉 150g
  • 薄力粉 150g
  • アーモンドプードル 35g
  • 生イースト 12g(ドライイーストの場合は6g)
  • 塩 6g
  • 砂糖 60g
  • 全卵 150g
  • 牛乳 30g
  • バター 30g
  • ドライフルーツ 分量お好みで。オレンジピールをメインにすると特徴が出せます。当然いっぱい入れた方が美味しい♪
  • <トッピング用>アーモンドメレンゲ(卵白 1コ、砂糖 40g、アーモンドプードル 25g)
  • <トッピング用>フロストシュガー お好みで。  ※プレーンヨーグルトについてくる、顆粒状の砂糖、アレです。
  • <トッピング用>アーモンド こちらもお好み。クラッシュアーモンドではなく贅沢に丸ごと一粒でいって下さい。

 

step
1
ドライフルーツをラム酒に30分以上浸けておく

 

step
2
1回目のこね

強力粉から牛乳までの材料を全部混ぜてこねます。

 

step
3
2回目のこね

ひとまとまりになって、べたつきがなくなったら、バターを入れてこねます。

※生地状態、室温、湿度、使用器具によって、こねる時間が違ってきます。厳密には生地のね上げ温度も重要ですが今回は省略します。要は、生地がべたつかなくなり、まとまりが良くなったら、こね上がりのタイミングとします。

 

step
4
ドライフルーツを入れる

ドライフルーツの漬け汁をギュッと搾り、ドライフルーツだけを入れて、再度こねます。

※漬け汁の水気が残っていると、生地がやわらかくなるので要注意。
※通常、レシピに水がある場合は、この漬け汁を水として使用すると生地に味が浸み込み美味しくなりますが、今回は水を使用しないレシピなので良く搾って下さい。

 

step
5
生地チェック~1次発酵

このような状態までこねます。

※どうしても生地が上手くまとまらない場合は、強力粉(薄力粉ではベチャッとなります)を気持ち分混ぜ、少し時間をおいて様子をみて下さい。

生地がまとまったら、ボールに入れ、生地が乾かないように濡れ布巾をして1時間程おきます。

(これが1次発酵、フロアタイムともいいます)

※ここからは生地を冷やさない事を常に意識して下さい。冬なら尚の事です。

 

step
6
ガス抜きをする

1次発酵が終了した状態。うっすらオシロイを塗ったような生地肌になります。

これにパンチ(ガス抜き)をします。

 

パンチのやり方

膨らんだ部分を手のひらで圧し、生地中にたまった気泡を押しつぶす事をパンチといいます。とにかくパン生地は、最初から最後まで丁寧に扱い、生地を傷めないようにします。

 

step
7
成型~型詰め

パンチした生地を再び丸めて型に入れます。

※型の大きさに生地を分割する際は、決して生地を引きちぎってはNG!生地の傷みを最小限にする為、スケッパーや包丁等、鋭利な物でスパッと一気にカットして下さい。ちなみに生地はいじればいじる程傷みます。傷みは発酵や最後の出来栄えにも影響してきます。分割後は、生地を丸めて、10分でもいいから休ませてあげましょう。(これをベンチタイムといいます)

私は、花形、パウンド型へ入れました。
本場のコロンバは、鳩の型を使います。

※私の場合、もっとたくさんの分量で仕込んでいますので、今回のレシピでは写真のようにたくさんはとれません。

 

横から見ると、生地が膨らんでいるのがわかると思います。

 

step
8
2次発酵

発酵条件

温度:35度
湿度:75%
時間:1時間~1時間30分

※時間は膨らみを見て調整して下さい。

2次発酵終了の状態です。

 

step
9
トッピング

トッピング用のアーモンドメレンゲを生地上部に塗ります。

その上に、フロストシュガー、アーモンドをちらします。

※トッピング用アーモンドメレンゲの卵白、砂糖、アーモンドプードルは、それ程たてる必要はありません。砂糖のジャリ感がなくなればOK!

※塗る時は、折角膨らんだ生地をつぶさないよう優しく・・

※フロストシュガーは最初すぐに溶けるので、2度がけすると白い顆粒が残り、焼き上がりが綺麗な白プチプチの模様が付きます。
※窯で焼くとパンが膨らみ、結構さみしい状態になるので、アーモンドは間隔狭目にびっしり乗せる事をオススメします。写真位乗せても焼き上がりは結構さみしかったです。

 

step
10
いよいよ最終工程!焼く

焼成条件

上火175度
下火200度
15分

※窯温度、焼成時間は調節して下さい。
※今回のレシピはイーストが多めで良く膨らむタイプなので、火通りは良い為、大型パンでも焼成時間を短めにしました。

 

これで完成です\(^o^)/

 

今回作ってみて思ったこと

  • 参考になるレシピがなく、唯一あったのがイタリア語だったので、不安でした。
  • 外皮のアーモンドメレンゲは、アーモンドプードルのやさしい香りとサクサクの食感で美味しかったです。
  • 中は、ドライフルーツの酸味と甘みがアクセントになり美味しかったです。中身の写真、撮るの忘れました。(><)
  • アーモンドをもっとびっしり、たくさん乗せれば、もっと美味しくできたと思いました。
  • 次回は、イーストを減らし、卵を増やした配合で、ケーキに近い重めのコロンバを作ってみたいです。

 

 

山口由美子

大正3年創業 山口製菓舗 専務。1967年生まれ、おうし座。生まれも育ちも千葉県銚子。 趣味はギター弾き語りです。宜しくお願い致します\(^o^)/

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