この記事は2019年9月14日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。
コラム『おいしい おしゃべり』VOL.71 2019年9月号
鮮度保持剤って?
お客様から「これはいつまで日持ちしますか?」とよく聞かれます。
ある程度の賞味期限があれば、自分で食べるにしても、お遣い物をするにしても、安心して買うことができるからだと思います。
鮮度保持剤という言葉を聞いたことがありますか?
お菓子やお煎餅の袋の中に入っている「食べられません」と書いてあるアレです。
鮮度保持剤にも乾燥剤、脱酸素剤などいろいろな種類があります。
鮮度保持剤の種類
乾燥剤は、わかりやすいと思います。
お煎餅などを湿気から守ります。
脱酸素剤とは、酸素を吸収し、袋の中を無酸素状態にすることでお菓子の酸化やカビの発生を防ぎます。
例えば、当店の一番人気のお菓子「甘食(あましょく)」には、防カビ剤などの保存料が入っていません。
理由は簡単で、保存料を食べてほしくないからです。
その為、作ってからそのまま置いておくと1週間位でカビが生えてしまいます。
ところが、袋の中に脱酸素剤を入れると30日の日持ちをさせることができます。
そのおかげで、保存料無添加の昔ながらの甘食を遠方のスーパーにも送ることができています。
「食べ物をどうしたら保存できるか」人間は昔から考えてきました。
魚や柿を干して乾燥させたり、塩漬けにしたり、砂糖漬けにしたり、発酵させたり・・・。
ただ、これらは食べ物そのもの自体の味や形を変えてしまいます。
もちろん、それが美味しい産物になっている物もたくさんあります。
鮮度保持剤は、形や風味を生かしたまま保存させることができるので食文化に大きな影響を与えました。
開封後はどうする?
開封後、食べきれないお菓子を保存する際のアドバイスです。
乾燥剤の場合、乾燥剤を入れたまま袋の中の空気を押し出して、袋の口を輪ゴム等で閉じておいて下さい。
一方、脱酸素剤の場合は、一度開封したら密閉しない限り効果はなくなりますので捨てて下さい。
最後まで大事にとっておく方がいますが、脱酸素剤は密閉された袋でなければ効果はありません。
目に見えない小さな穴(ピンホール)からでも酸素は入りこみます。
袋の口を輪ゴムでとめた状態では大いに酸素は入りこむ為、脱酸素剤の効果はありません。
当店の商品『甘食』
お陰様で、この一年間で当店の甘食は、沖縄を除く日本全国での販売を達成することができました。
ありがとうございます。
お菓子自体には保存料を使わず、特殊包装で日持ちさせている甘食
おかげさまで大変な人気です。
-
昔懐かしい甘食
この記事は2014年3月19日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。 コラム『おいしい おしゃべり』VOL.13 2014年3月号 甘食も南蛮菓子の仲間です! 『お ...
続きを見る
-
消費期限と賞味期限
この記事は2019年7月13日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。 コラム『おいしい おしゃべり』VOL.69 2019年7月号 消費期限と賞味期限の違いは? 本格的な梅雨に入 ...
続きを見る