この記事は2018年11月14日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。
コラム『おいしい おしゃべり』VOL.61 2018年11月号
バリエーション豊富な蜂蜜が楽しめる時代
食べ物は、本来自然なままであってほしいですが、私は時々、便利さを求めてしまっている事に気づくことがあります。
今回は、蜂蜜でお話したいと思います。
最近、私は蜂蜜に凝っています。
私が子供の頃は、蜂蜜と言えば蜂蜜、でした。
強いて言えば「レンゲ」でしょうか。
ところが、今ではたくさんの種類の蜂蜜が楽しめるようになりました。
やさしい甘さのクローバー蜂蜜やアカシア蜂蜜、いかにも夏らしい濃い黄色が特徴のヒマワリ蜂蜜、独特な香りが特徴のボダイジュ蜂蜜など、色、香り、味がいろいろ楽しめます。
白く結晶化してしまうのが難点
ところが、自然の蜂蜜には難点が一つ。
しばらくすると、白く結晶化してしまう事です。
こうなってしまうと、蜂蜜特有のツヤツヤの輝きやジューシー感が楽しめなくなってしまいます。
湯煎で溶かすと元に戻りますが、そのひと手間がなかなか面倒です。
一度溶かしても、数日後にはまた結晶化して固まってしまいます。
こうした時、パンにすぐに使いたい時などはとても不便です。
毎回溶かすのが面倒なので、固まってしまった蜂蜜はあとで紅茶に入れようと別にしておいたら、結晶化した蜂蜜がどんどん増えてしまい、何とかならないものかと悩みました。
自然をとるか、便利をとるか、ほどほどもいいかも
ですが、この結晶化してしまう蜂蜜こそが自然のままの本当の蜂蜜なのです。
そもそも、蜂蜜が結晶化する原因は、蜂蜜の中に混入している花粉のためです。
この花粉には自然が恵んでくれた栄養がたくさん含まれています。
だとすれば、せっかくの自然の恵みの栄養までいただきたいと思いませんか?
市場には、結晶化防止のために花粉を取り除いた蜂蜜もあります。
また、水あめや砂糖を混ぜた蜂蜜もあります。
このような商品は、蜂蜜の風味が好みだけど、結晶化するのはイヤ、という方にとってはとても便利な商品ですよね。
便利をとるか、自然をとるか・・・。
できるだけ人の手が加わらず、自然に近い蜂蜜を味わいたい方は、たとえ白く結晶化する事があったとしても、純粋蜂蜜をぜひお楽しみ下さい!
ツヤツヤの蜂蜜(左)と結晶化した蜂蜜。
どちらも自然のままの純粋蜂蜜
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蜂蜜の歴史は人類の歴史
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