この記事は2020年1月18日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。
コラム『おいしい おしゃべり』VOL.75 2020年1月号
昔からずっと食べ続けられている小豆
小さい豆と書いて『あずき』。
あずきという読みの由来は諸説ありますが、「あ」は赤色の「あ」ではないかと思います。
我々菓子業界では「しょうず」と呼びます。
小豆は「古事記」に登場しているほど古くから食べられてきました。
普段の家庭で小豆を煮て食べる機会は少なくなっているかもしれませんが、「おはぎ」や「たいやき」、当店のアンバタコッペなど、今でも小豆は身近な存在ではないでしょうか。
小豆の旬と伝統行事
さて、小豆にも旬があり、10~2月です。今が旬です。
そして、伝統行事には必ずと言っていいほど旬の食材が使われています。
例えば、冬至の日にカボチャを食べるのは有名ですよね。
実は、この日に冬至粥を食べる風習があるのをご存じでしたか?
冬至粥とは小豆粥のことです。
また、小正月にも小豆粥を食べます。
冬至の日(2019年は12月22日)や、小正月(1月15日)に小豆粥を食べる風習は中国から伝わり、平安時代に宮中行事となり、江戸時代に庶民に広がりました。
ではなぜ、お粥に小豆を入れたのでしょうか?
それは何と言ってもその色と形だと思います。
小さく丸く粒がそろって艶々と赤く輝く美しい食べ物は小豆以外にないのではないでしょうか?
白いお粥の中に入れても小豆の赤色が引き立ち見た目も可愛らしいです。
赤色は、昔からお祝いの色でもあり、厄除けの色でもあります。
小豆の栄養は?
そして気になるのが栄養です。
小豆は、脂質が少なく、たんぱく質、ビタミンB1、B2、ミネラル、ポリフェノール、食物繊維が豊富、と美容と健康に嬉しい食品です。
季節の物を食べて元気になる、昔の人は知っていました。
一年の無病息災に感謝し、新しい一年の無病息災を祈る。
素晴らしい伝統行事ですね。
自分で煮れば甘さを調整できるから是非!
煮るのが面倒と思うかもしれませんが、まとめて煮て小分けして冷凍がおすすめです。
サラダに混ぜたり。
それと、「あんこは甘いもの」と思っていませんか?
自分の好みに味付けすればカロリーコントロールもできてバリエーション豊かな小豆料理が楽しめます。
私は、正月の残り餅をぜんざいにして頂きました。
そして一句。
静けさや 一人ですする 残り餅
はい!凡人です!笑
皆様もぜひ、ヘルシー小豆生活をお楽しみ下さいませ!
北海道小豆を蜂蜜で煮て残り餅をぜんざいに (^_-)-☆