この記事は2014年4月17日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。
コラム『おいしい おしゃべり』VOL.14 2014年4月号
ドーナツのはじまりは穴が開いていなかった?
ドーナツと言うと、中央に穴の開いたリング状のお菓子を想像する人も多いかも知れませんが、厳密には違います。
元々、穀物や豆を粉状にした物に少量の水を混ぜた粘土状の生地を「ドウ」と言います。
で、この生地をボール状に丸めて油で揚げ、クルミをのせていた菓子を、ドウ・ナッツと言いました。
「ドウ」と「ナッツ」で、ドーナッツです。
それが名前の由来です。
オランダが発祥で、当時は祭典用のお菓子だったようです。
ですので、ドーナツのはじまりは、穴が開いていなかったのです。
では、いつ、どのようにして穴が開いたドーナツが誕生したか、ですが、例によって、諸説あるのですが、はっきりした事はわからないままです。
面白いのは、生焼けのドーナツを食べさせられた少年が、「真ん中に火が通るように穴を開けたら」と母親に勧めたとありますが、本当かどうかわかりません。
ドーナツには2種類あります!
さて、次はドーナツの生地についてお話したいと思います。
皆さんが食べているドーナツには、大きく分けて2種類の生地があります。
パン酵母で発酵させたイーストドーナツとベーキングパウダーで膨らませたケーキドーナツです。
イーストドーナツはパン屋さんでよく作られています。
イーストドーナツはパン酵母で発酵させている為、大きく膨らみ、キメが粗く、やわらかいのが特徴です。
ただ、時間が経つと固くなります。
一方、ケーキドーナツは、ベーキングパウダーで膨らませた無発酵菓子です。
キメが細かく、ぎっしりと目がつんでいるのが特徴です。
出来上がりがイーストドーナツより固めですが、時間が経ってもあまり固くならず酸化さえ防いであげれば美味しく頂けます。
昔はよく和菓子屋さんで作られていましたが、手間がかかる為、今では珍しい存在となりました。
ちなみに、ポルトガルのマラサダはパン酵母で発酵させたイーストドーナツの仲間で、沖縄のサーターアンダーギーは無発酵のケーキドーナツの仲間です。
カロリーコントロールをおすすめ
基本的にドーナツ生地はリッチな配合で、しかも多くの場合は砂糖でかなり甘く味付けられているので、大きな満足感が得られますが、油と砂糖ですので、カロリーは高いです。
言うまでもありませんね。
当店のアンドーナツは「生地」も「あん」も美味しいと評判!
さて、当店では、「和菓子屋のアンドーナツ」が大変人気です。
昔からあるロングセラー商品ですが、今でも昔ながらの手作り製法です。
100%国産小豆で炊いた自家製こしあんを、厳選した材料で仕込んだドーナツ生地で包み、新鮮なキャノーラ油で揚げています。
あんこが油で過熱されると漂う香ばしさが美味しさを引き立てます。
もちろん保存料等いっさい使用しておりません。
昔ながらの手作りアンドーナツを濃い茶とご一緒に是非ご賞味下さいませ。