この記事は令和4年(2022年)1月20日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。(コラム『おいしいおしゃべりNo.99』)
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
旅行や帰省の手土産など、このお正月にお土産を選んだり、頂いたりした方もいらっしゃることと思います。
お土産を頂くとワクワク幸せな気持ちになりませんか?
その理由を考えてみます。
お土産には「しあわせ」がいっぱい詰まっている❤
出かけて行った人が出先で入手して家に持って帰る品物をお土産とすると、狩猟採集時代に男達が獲物を家に持ち帰ったスタイルと似ています。
外から食料を持って帰ってくれることへの安心感と喜びが人間の本能としてあるのではないでしょうか。
また、留守番をしていた人は、旅先がどんなところか頂いたお土産から想像し、その土地の風土や食文化などへ思いを馳せ、空想旅行を楽しむことができます。
そして、お土産を「頂く」ことは、プレゼントであるので、自分のことを気にかけてくれているという嬉しさやサプライズ感があります。
このように、お土産には様々な「しあわせ」な思いが詰まっているため、お土産を頂くとワクワク嬉しくなるのだと思います。
お土産は「観光」から生まれた
「観光土産」という言葉があるように、お土産のはじまりは、やはり観光と深く関わっていました。
江戸時代の観光といえば、神社仏閣への参拝と景勝地の見物でした。
当時庶民にとって、伊勢神宮への参拝は憧れでした。
しかし、旅費が高額な為、誰もが気軽に行けるものではありませんでした。
そこで、村人達は「お伊勢講(おいせこう)」というしくみを作りました。
皆でお金を出し合い旅費を積立て、クジ引きで選ばれた人だけが代表者として伊勢神宮へ参拝に行けるのです。
「講」とは「集まり」の意味ですから、「伊勢神宮へ行く仲間の集まり」といった感じだと思います。
村人は、代表者に餞別を渡し、自分の祈願を頼みました。
代表者は神社でお札を貼る板「宮笥(みやげ)」を人数分買って帰りました。
このように、神社からの「授かりもの」がお土産のはじまりといわれています。
お土産の進化
観光地である神社仏閣や景勝地には人が集まります。
人の集まる門前や街道には、だんご、餅、饅頭などが売られるようになりました。
やがて、お札の代わりにこれらを買って帰るようになり、「観光土産」として発達していきます。
そして、観光土産は、その土地ならではの特産品や名物が喜ばれるのは今も昔も同じですね。
銚子は観光の町
銚子の風光明媚な景色は「名勝」として、古くから絵葉書にもなっていて、私もコレクションしています。
美しい景観、神社仏閣、醤油醸造、魚と野菜が美味しい町。
そんな観光地である銚子で、これからもワクワクするお土産菓子を作っていきたいと思います。
銚子のお土産にオススメ『いわしサブレ』
★全国菓子大博覧会金賞受賞 ★銚子ブランド推奨品