この記事は令和4年(2022年)2月13日に地域日刊紙『大衆日報』に掲載されたものです。(コラム『おいしいおしゃべりNo.100』)
日本人にとって一番人気のケーキはショートケーキですが、フランス人にとってはタルトだそうです。
タルトとは?
タルトとは、フランスの郷土菓子で「パートシュクレ」という生地で作った皿の上にクリームやフルーツを盛りつけたケーキです。
パートシュクレとは、フランス語で「甘い生地」という意味です。
「パート」は「生地」で、「シュクレ」は「砂糖」です。
タルトの歴史
タルトの歴史は古く、古代ギリシャ、エジプトで、ジャムやクリームなどの「どろっ」とした物を食べやすいように「皿ごと食べられる生地」を作ったのが始まりです。
その後、古代ローマでは、ラテン語で「丸い皿状のお菓子」という意味の「トールタ( tōrta)」というお菓子が誕生します。
ですから、ルーツ順にすると、
①古代ギリシャの「皿ごと食べられる生地」
↓
②古代ローマの「トールタ( tōrta)」
↓
③フランスの「タルト(tarte)」
となります。
似たお菓子で、ドイツ語の「トルテ(torte)」があります。
タルトの種類
そして実は、タルトには「パートシュクレ」の他に、「パートサブレ」、「パートブリゼ」という生地があり、上にのせるクリームやフルーツとの相性により、3種類の生地を使い分けます。
「パートシュクレ」は、密度の濃い生地でサクサク食感が特徴です。
「パートサブレ」は、製法上グルテンの形成が抑えられ、もろくホロホロ食感が特徴です。
「パートブリゼ」は、甘さが少なくザクザクで固め食感が特徴です。
タルトの醍醐味
これまでの日本のケーキといえば、ショートケーキやモンブランなど、ふわふわスポンジのやわらかいケーキが主流でした。
それに対して、タルトは、サクサク生地の香ばしさや、バターやアーモンドの濃密な味わいを楽しめるケーキです。
少し妙な例え方ですが、アタリメで日本酒をチビチビするように、アーモンドタルトをお供にすれば、ティータイムが心ゆくまで満喫できます。コーヒー、紅茶、緑茶、すべてに合います。
当店では、アーモンドの粉末をたっぷり練り込んだ無添加タルトを新発売いたしました。
ぜひ、お茶のお供におすすめです。
当店の期間限定『あんずとクリームチーズの無添加タルト』※販売期間終了いたしました。
コラムが「100回」になりました!感謝!!
ついに今回で第100回目を迎えることができました!
私のつたない文章をお読みいただきずっと応援してくださった皆様本当にありがとうございます。
「読んでるよ」とお声をかけていただき照れている私ですが、実は心の中で嬉し泣きしております。
継続は力なりですね!これからもよろしくお願いいたします。